装着型押込み反力計による筋硬度評価モデルの構築

岡村尚美、福田渉、築根まり子、

稲見崇孝、小林洋、

川上泰雄、○藤江正克

 スポーツ障害の予防や早期発見において、筋肉の硬さ変化を日常的に評価することは有用である。近年では超音波エラストグラフィによって、体表から指定した位置の筋の硬さを測定することが可能になった。しかし、スポーツの現場で使用するには装置の規模が大きく、より小型な装置の開発が望まれている。一方で、我々は装着型の押込み反力計を提案し、ストレッチング実施中の筋硬度変化を連続的に評価できる可能性を示してきた。装着型の押込み反力計は簡易な装置であり、スポーツの現場でも手軽に使用可能であると予測される。しかし、体表から計測する押込み反力には皮膚や皮下脂肪の硬さの影響も含まれており、また位置情報が得られないため、どの位置の組織の硬さ変化を反映しているかは不明である。そこで本研究では、超音波エラストグラフィで計測した特定位置の筋硬度と、装着型押込み反力計の計測値を比較することにより、装着型押込み反力計の特徴を明らかにすることを目的とした。

静的ストレッチングは、障害予防などを目的として広く実施されており、筋硬度を低下させる効果がある。これまでに行ってきた、装着型押込み反力計を用いた大腿直筋のストレッチング実験では、ストレッチング中の特定の時間において筋硬度が有意に低下する時間があるという傾向が得られた。超音波エラストグラフィを用いた予備的実験においても、筋硬度が特定の時間において低下する傾向を確認している。今後は、装着型押込み反力計と超音波エラストグラフィの同時計測と、異なる筋においても装着型押込み反力計が機能するか、また、筋硬度変化の特徴が類似するかの検証を計画中である。