皮膚表面形状変化の計測に向けたナノシート型歪みセンサの開発

山岸健人、鉄祐磨、藤枝俊宣、

加藤陽、築根まり子、松本侑也、

小林洋、藤江正克、○武岡真司

人の筋活動に基づいて操作される動力義肢や外骨格ロボットにおいて、人の意図する動作を推定するために動作に対する筋活動を定量化するセンサは重要である。そこで、生体表面から筋活動を推定する手法が多く研究されているが、皮膚などの生体表面に密着し、変形(歪み)情報を取得するデバイスおよび方法は限られている。工業的には金属の変形量を計測するための歪みゲージが存在する。しかしひずみゲージは、生体適合性が低く、センサの自重や剛性による生体変形自体への影響、生体組織に完全には密着できず精確な値が測れない、などの問題がある。

我々は、昨年度の融合研究において、皮膚表面に対して高密着性と追従性を有する導電性高分子(PEDOT:PSS)ナノ薄膜(以下、導電性ナノシート)を開発し、皮膚の変形に応じてシートが歪むことで抵抗値が変化する特性を予備的に確認した。導電性ナノシートはナノレベルで皮膚表面形状に密着・追従するため、生体本来の変形に影響を与えずに計測が可能である。本研究では、この特性を活用し、関節動作に対する皮膚変形を対象とし、導電性ナノシートの抵抗値変化よる皮膚表面の歪みを計測するフィッタブルセンサの開発を目的とする。

本発表では、弾性高分子(SBS)ナノシートと導電性ナノシートを組み合わせた皮膚貼付型デバイスの構築方法と引張試験機および押込み試験機による変形(歪み)-抵抗値特性の測定結果を報告する。

生体組織本来の形状を変化させずに生体のモデル化に必要な情報を計測可能な「生体形状フィッタブルセンサ」は、生体信号を用いる装着型デバイスのデザインを飛躍的に発展させ、将来的には、アスリートの運動評価デバイスや装着型ロボットへの適用も期待される。

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Construction of the ultra-conformable strain gauge